■生きざまを数値化>袁紹其一
袁紹とその血縁、出仕前にすでに袁紹に従っていたであろう腹心の伝。
袁 紹(本初) 河北ノ英雄、仁徳アル劉氏ヲ推戴ス。
大略●●
政務●●●
弁舌●●

将器●●●
武闘●●
自尊●●●
交際●●●●
忠孝●●●

耐性●●
好み●●●
一にも二にも官渡ノ戦で曹操に敗れたことばかりクローズアップされる袁紹。でも曹操に勝るともギリギリ劣る英雄だったと思う。
宦官一掃、打倒董卓の盟主、名士招聘、冀州獲得、新帝擁立、公孫瓉征圧など見るべきは多い。ただ自分で集めてきた名士層が優秀すぎて、頭がパニクった感あり。献帝保護、曹操攻撃、後継選択の3つがターニングポイントなんだが、名士層が喧嘩するし、(優秀にも変に応じてくれて)昨日と言ってること違うし、派閥争いで意見を変えたりするし。
曹操に奇跡を起こさせる一瞬の隙ができちゃった。

袁 譚(顕思) 袁青州。劉備ニ挙ゲラレ、曹操ニ降ル。
大略●
政務●
弁舌●

将器●●
武闘●
自尊●●
交際●●●
忠孝●●

耐性●
好み●
袁紹の長子ながら、三弟の袁尚に代わられた。
長幼の序は大事だけど、そんなこと袁紹は百も承知のはずで。つまり、袁尚よりもよほど劣って見えたんだろう。大人なんだから「袁尚の方が可愛い」という次元じゃなかろうに(苦笑)
劉豫州に孝廉に挙げられたんだが、なぜ袁紹様の長子が劉備なんかの世話になったか不明。その縁で、曹操に急襲された劉備を連れてきたので、ご恩は重視したんだろう。名士厚遇は父譲り。
袁尚を攻めるに事欠いて、曹操に降伏したのは節操がなかった!謀略とは言わん。曹純に斬らる。

袁 煕(顕奕) 袁幽州。敗残ノ袁尚ニ与シテ大不興。
大略●
政務●●
弁舌●

将器●
武闘●
自尊●
交際●●
忠孝●●

耐性●
好み●●
袁紹次男。後継者争いの蚊帳の外。父の推薦なし、長男でもなし。大人しくしてたのは、袁家のためには吉であり、当然の行動では。
『蒼天航路』では、冷静に兄と弟の心情を分析できる宥め役として活躍していた。前髪が、前髪が!
公孫瓉の領土だった幽州を治めたのは、地味に凄い。曹操&袁譚に袁尚が敗れると、均衡のため?袁尚に味方して幽州の離反を招く。
曹叡の隠れパパ疑惑が一輪の花だが、ずっと単身赴任(幽州統治)してただろ!と却下されがち。甄氏との間に子はいたのかな?公孫康に斬らる。

袁 尚(顕甫) 袁冀州。六世三公ノ末路、憐レカナ。
大略●●
政務●●
弁舌●

将器●
武闘●●
自尊●●●
交際●●
忠孝●●●

耐性●
好み●
袁紹の三男。父親と日本語読みが同じなのは、自ら知名度を下げる愚挙だね。曹爽ほど曹操から距離を取ってもダメなんだから、潜在スター性は低い。
袁紹の後継者として、大将軍、冀州牧、鄴侯。「四世三公の家柄」が旗印の袁氏ですが、袁紹で五世、袁尚で六世。もっとも、曹操から貰った大尉や大将軍なんて、彼ら的にはNGだろうが。
曹操&袁譚に破れ、曹操に降伏したが容れられず(ぉぃ)袁氏シンパの烏桓や公孫康まで動員して曹操に対抗しようとした。逢紀や審配が手駒にある内に、この大略が開花していればなあ。

高 幹(元才) 并州ニテ匈奴・馬韓ト結ビ、中原ヲ眈フ。
大略●●●
政務●●
弁舌●●●

将器●●
武闘●●
自尊●●
交際●●
忠孝●

耐性●●
好み●●●
袁紹の妹と高躬の子。袁紹軍、并州担当。
并州は呂布を産んだ地。中原にも関中にも匈奴・西域にも通じる。韓馥説得でデビューした高幹は、匈奴単于呼廚泉や馬騰・韓遂と結んで曹操を脅かした。河東郡に郭援と共に侵入して、北辺から曹操の版図をガタガタ言わすはずだったが、張既が馬騰を説得して消火。鄴を狙ったが、ミス。
曹操には敗れたものの、遠交近攻を実現させた戦略眼・交渉力・兵の動員力は立派です。異姓の高幹が袁紹に一国を任されて不思議だったが、それは高幹の有能によるんだね。

許 攸(子遠) 阿瞞、貴軍ノ兵糧ハ如何程ヤアル。
大略●●●
政務●
弁舌●●●

将器●
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忠孝●

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好み●●●●
こういう口ほどにもない男が、ぼくは好きです。 霊帝を廃して合肥侯を即位させよう、献帝を鄴に迎えよう、と大きなことを計画しては、人格欠損(金銭にがめつく自慢屋)のためにスベるんだ。
袁紹とは、共に洛陽を脱出した初期からの盟友で、曹操とも同郷で馴れ馴れしい。曹操と袁紹が花嫁を盗んでいたときに、混じって一緒に(その他大勢として)逃げ回ってたんじゃないか笑
袁紹が戦略を容れないからムカついて曹操の元へ。曹操の兵站が苦しいことを見抜き(大抵は誰でも分かる)烏巣襲撃を提案した。鄴陥落にも功を積み「今日の曹操はオレのおかげ」と嘯いた。

逢 紀(元図) 袁紹、糟糠ノ臣。紀君ノ言、皆良シ(笑)
大略●
政務●●
弁舌●●

将器●
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好み●
許攸とともに、袁紹の旗揚げからの陪臣。ゆえに袁紹は、百臣争鳴を掻き分け、逢紀の言うことをよく聞きます。また『英雄記』では、「韓馥を騙して冀州を取りましょう」と計画したMVP。
逢紀は、冀州の名士と険悪だった。「審配が嫌いです。でも国家の見地では、烈直にして節義の人です」袁紹は審配を重用した。「田豊が嫌いです。殿は田豊の策を採らず、官渡で敗れました。彼は喜んでいるでしょう」袁紹は田豊を獄死させた。
袁紹の意を受けて、袁尚を支持した。黎陽の袁譚が袁尚に加勢を求めたとき、袁尚は逢紀に援軍を率いさせた。「兄上が軍を盗まないために!」という目付役だね。袁譚は逢紀を殺した。がーん。

顔 良(??) 宋憲・魏続ヲ一閃シ、徐晃ヲ退ケル。
大略●
政務●
弁舌●

将器●●●
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忠孝●●●

耐性●●
好み●
『演義』で最強の猛将として描かれるのは、関羽の強さを示すための伏線なんだよね。官渡前哨戦で討った2人が、呂布の降将というのが可笑しい。裏切りは良くないよーという懲罰役なんかな。
若き袁紹が汝南で引き入れたのかも。博打や女のための金を盗み続ける悪餓鬼2人を、袁紹が刑場から買い取ったんだね。ルックスから良・醜と飛びあってて、袁紹が姓を付けた。2人とも前科のため、顔に文(刺青)があった。※妄想。
沮授評「短気だから単独で用いたらダメ」。

文 醜(??) 公孫瓉・徐晃ヲ走ラセ、張遼ヲ射落トス。
大略●
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輜重隊を襲ってて、荀攸の指揮に敗れた。えー。
『演義』で関羽に討たれたことになってるから、もし自分で書くなら、関羽に今にも討たれそうなシーンを作って「ここでは死なないのよん」と文醜に舌を出してもらうのが痛快かも笑
顔良との絡みをどう描くかが、彼に魅力を見出せるかどうかのキーですね。補完的に活躍してたんだろうなあ。孔融が「袁紹は怖いです。武なら顔良・文醜がいるし」と言ってるから、史実に足が付いた人物なんだけど、どうもファンタジックな印象が濃いです。

以上、袁紹と竹馬の仲間たちでした。この段階では軍師が不足だね笑 洛陽時代に頴川人士を口説き、冀州で大量吸収するわけだ!ちょっと過剰に招きすぎて、舟が山に登ってしまったんだが、それは別の話。
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